黒人差別が根深く、公民権運動が盛んな1960年代。
矯正施設で試練に耐える2人の青年の絆を描いたドラマ作品。
矯正施設では生徒同士の暴力や教師による不当な抑圧と体罰が横行している。
主にエルウッドとターナーの視点で捉えられる画面からはそれぞれの息遣いまで聞こえてきて、彼らのさまざまな感情が伝わってくる。
エルウッドたちが見た光景をノスタルジックに映した撮影はとても美しい。
そこに当時の実際のニュース映像や映画のシーンを、まるで人間の記憶のように積み重ねた編集も印象的。
残虐な行為が実際に行われていたことも示唆しており、ラストの痛ましさにも言葉を失う。
不正を許せないエルウッドとどこか達観しているターナー。
正反対の2人が友情を育み、力強く生き抜こうとする姿は胸に刺さる。