ドナルド・トランプ次期米大統領の妻メラニア氏を主人公とした新たなドキュメンタリー作品を、米アマゾンが制作・公開することが5 日、発表された。
トランプ氏とアマゾン創業者ジェフ・ベゾス氏の関係は、たびたび注目の的となっている。今回はその最新事案となった。
アマゾン・プライムによると、メラニア氏は年内公開予定のプライム・ビデオの作品で、エグゼクティブ・プロデューサーを務める。
詳細はほとんど明らかにされておらず、トランプ夫妻もこの件でコメントしていない。
そのため、メラニア氏がどのように関与するのかは不明だ。ただ、エグゼクティブ・プロデューサーという役割から、同氏が編集権限をもつことがうかがえる。
撮影は昨年12月に始まっている。今年後半に劇場とプライム・ビデオで公開の予定だという。
アマゾンは声明で、「撮影が進み、公開計画が確定するのに合わせ、プライム・ビデオはこのプロジェクトの詳細を明らかにしていく」と説明。
「この真にユニークな物語を、世界中の何百万人もの顧客と共有するのを楽しみにしている」とした。
監督はブレット・ラトナー氏が務める。同氏は2017年、俳優オリヴィア・マン氏ら複数の女性から性的不正行為で告発された。ラトナー氏の弁護士は、これらの訴えについて否定している。
メラニア氏に関するメディアのプロジェクトは、これまでもあった。昨年10月には自伝が刊行され、米紙ニューヨーク・タイムズやアマゾンのベストセラー・リストに載った。
トランプ夫妻は2017年にホワイトハウスを去って以降、そろって公の場に姿を見せたのは数えるほどしかない。
一部の米報道機関は、トランプ氏が今月ワシントンに戻っても、メラニア氏はホワイトハウスに住まないと報じている。
ベゾス氏とトランプ氏の関係
ベゾス氏は先月、アマゾンがトランプ氏の就任基金に100万ドルを寄付し、さらに100万ドル相当の現物寄付をすると発表した。
アマゾンも、トランプ氏の就任式をプライムでストリーミング配信すると発表した。
ベゾス氏は最近、トランプ氏の再選を「並外れた政治的復活」と評価。フロリダ州にあるトランプ氏の邸宅マール・ア・ラーゴで同氏と食事をした。
ベゾス氏がオーナーとなっている米紙ワシントン・ポストは、同氏がトランプ氏の像の前でひざまずき、現金が入った袋を渡そうとしている風刺漫画の掲載を拒否。この作品を描いた漫画家が今月3日、同紙を辞職すると表明する事態となっている。
トランプ氏は今月20日に大統領就任の宣誓をする。