日鉄、散った切り札「設備10年維持」案 買収苦闘の舞台裏
日鉄の米社買収 苦闘1年(1)
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日本製鉄によるUSスチールの買収計画が暗礁に乗り上げている。約2兆2千億円を投じる巨額買収計画は、2024年11月の米大統領選での労働者票の取り込みを巡り政治問題化。選挙後に風向きが変わるとの日鉄の期待むなしく、今年1月3日、前大統領のジョー・バイデン(82)が買収の中止命令を出した。
「バイデンは考え直す。阻止ありきではない」。24年の年の瀬が迫るなか、買収交渉を統括する日鉄副会長兼副社長の森...