2024年に沖縄県内で摘発された米軍構成員の刑法犯は73件80人で、件数と人数ともに過去20年間で最多だったことが15日、県警のまとめで分かった。不同意性交や強盗などの凶悪犯は8件で、1992年以降で最多だった。米軍がリバティー制度を見直すなど綱紀粛正策を打ち出した昨年10月以降も、強盗や不同意性交などの凶悪事件が3件起きた。(社会部・玉那覇長輝)
内訳は凶悪犯8件7人、粗暴犯17件18人、窃盗犯17件16人、知能犯0件、風俗犯2件2人、その他29件37人。
昨年6月に米兵による性犯罪が相次いで発覚したことを受け、米軍は10月、兵士の基地外での行動を制限するリバティー制度を見直した。午前1~5時に自宅やホテルを除く基地外での飲酒を禁止にするなど、再発防止策を打ち出したが、運用開始後も11月に強盗致傷、12月には強盗未遂が起きるなどし、計26件が摘発された。
統計上は2025年の事案として取り扱われるが、11月に海兵隊員の男が面識のない女性に性的暴行をしてけがをさせたとして、1月8日に不同意性交致傷の疑いで書類送検されている。
県内全体の刑法犯の認知件数は、02年の2万5641件をピークに21年まで19年連続で減少していたが、22年から増加。昨年は9578件と3年連続で増加し、コロナ禍前の15年(9463件)と同水準になっている。昨年の摘発件数は前年比322件増の4397件だった。
昨年1年間の統計はすべて暫定値。