写真:Ise Shinkurou
地図を見る岡山県美作(みまさか)エリアにある奥津温泉は、今もなお鄙(ひな)びた郷の景観を残す数少ない湯治場。このエリアでは、懐かしい心の故郷のような景色に出会えます。
そして山里の景色に色を添えるのが、この地域ならではの習慣「足踏み洗濯」。山深い場所にある奥津では、熊・狼などの危険から身を守るため、立ったまま洗濯する習慣が根付きました。
姉さんかぶりの白手ぬぐいに絣の着物がとても素敵。赤い腰巻を覗かせながら器用に足先でお洗濯です。腰に手を添え、まるでダンスを踊っているよう!
現在は、観光用に毎日曜日に実演が行われていますので是非御覧下さいね。故郷の帰ってきたような心温まるひと時を楽しんで頂けます。時間等の詳細は記事下部の[MEMO]欄からどうぞ。
写真:Ise Shinkurou
地図を見る洗濯場のすぐそばを流れるのは吉井川。そしてここに架かる「奥津橋」周辺が、江戸時代に津山藩の湯治場でもあったエリアです。夏でも涼しいこの地域は、避暑を兼ね、往時をしのびながらの散策には最高のスポット。
そして散策途中に皆様にご覧頂きたい景色があります。橋の上から北(上流方面)に望む美しい山並み「大小豆(おおしょうず)山」です。「奥津富士」とも呼ばれ、毎朝この山を眺めて一日の天気を予想する、地元にとっては特別の山。遙か昔から殆ど変わらない素晴らしい景観をお楽しみ頂けます。
橋を渡るとそこには源泉を楽しめる足湯が!ではそちらもご紹介しますね。
写真:Ise Shinkurou
地図を見る河原に下りると源泉をたっぷり湛えた広い足湯があります。側には、しぶきが頬にあたるほど激しく流れる吉野川。
足元はしっとりした源泉で暖かく、体はイオンパワーたっぷりの風で冷やされ、至福の時間が流れます。さらに湯けむりの向こうに広がる手つかずの自然!
与謝野晶子が「山陰と山陽の山立つ中の奥津の夏の浴めりわれは」と詠んだ情景をたっぷり感じて頂けます。これこそ美人の湯・奥津温泉ならではの夏の癒しではないでしょうか?
最後に少し珍しい写真をご紹介します。
写真:Ise Shinkurou
地図を見る現在も使用される温泉水を利用した洗濯場。一般の観光客は立ち入り禁止ですが、特別に中の写真を撮らせて頂きました。
三段構えの浴槽で、小さい子どもを奥の浴槽に入浴させ、お母さん達は手前の浴槽でお洗濯。とっても楽しい地域交流の場だそうです。
「着る物も子どもも洗濯して、おしゃべりしながら心の洗濯だわ。」とは洗濯中のお婆さんの言葉。日本の古き良き時代を実感できる言葉ですよね。
そしてこの温泉を気軽に楽しめるのが、奥津橋を渡ってすぐにある日帰り温泉施設「花美人の里」。源泉をたっぷり使用した広い大浴場と、木の美しさを堪能させてくれるエントランスは、何度訪れても満足です。
またもう一つのお勧めは温泉街にある「奥津荘」。こちらには、津山藩主が鍵を掛けて名湯を独り占めしたと言う「鍵湯」があります。時間限定ではありますが、日帰りで楽しんで頂ける素晴らしい源泉です。
どちらも漂白成分を含みしっとりと肌にまとわりつく湯質。お帰りにはスベスベお肌を実感して頂ける、間違いなしの美人の湯です。
岡山県美作地域は鳥取・島根との県境に位置し、古くから多くの温泉が湧き出る事で有名です。中でも美作三湯にも数えられる「奥津温泉」は鄙びた里に湧く美人の湯。さらに吉野川の側にある足湯では、源泉と共にイオンパワーを受け取る事が出来るという、夏ならではの愉しみがあります。美人の湯と自然を堪能できる「奥津温泉」へのお出かけはいかがでしょうか?
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
Ise Shinkurou
はじめまして。旅連れの小太郎と日本中に足跡を付けたく始めた旅も2周目に入りました。「やっぱり日本は広くて深い」ペットと愉しむ旅を・・そして有名観光地に加え「えっ?」って思っていただけるような穴場スポッ…
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(2025/2/5更新)
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