パリに補欠で同行し「自分なら勝てるのに」…17歳の松島輝空が張本智和ら五輪組を連破し優勝
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卓球の全日本選手権は26日、東京体育館でシングルス決勝が行われ、女子は、この種目でパリ五輪銅メダリストの早田ひな(日本生命)が16歳の張本美和(木下グループ)を4―0で下し、3年連続4度目の優勝を果たした。女子の3連覇は2014~16年の石川佳純以来。男子は、17歳の松島輝空(木下グループ)がパリ五輪団体代表の篠塚大登(愛知工大)に4―1で勝ち、初優勝を飾った。
パリ五輪では団体戦のリザーブだった松島が、準決勝で張本智和(智和企画)、決勝で篠塚と、いずれも五輪代表の実力者を次々に破った。新王者は「いつか倒したいと思っていたので、全日本の大舞台で勝つことができて本当にうれしかった」と胸を張った。
同行したパリ五輪で男子団体の日本は3位決定戦で敗れた。試合を見ながら「自分なら勝てるのに」と思うこともあった。「その悔しい気持ちがあったから、日頃の苦しい練習を乗り越えられた」。さらに一回り成長して、前回のジュニアの部に続き、一般の部でも頂点に駆け上がった。
京都市出身で、卓球一家に育った。「ロサンゼルス五輪では、自分がシングルスで出るという気持ちを持って頑張っていきたい。夢は五輪で金メダルを取ること」。3年後に向けて、楽しみな逸材が台頭した。(田上幸広)