<3251>「所感(23)」

 「自分の人生は実社会とは関係ない」

と思い続けて生きてきたので、そうではないぞ、と分かってからもなお、その名残りみたいなものと付き合うこととなっている(そうしないと生を繋いでこれなかったというところもあるのだが)。

 

 まあそれ自体は普通のことですぐには変われないのを承知しているからいいのだが。変わろうという方向性だけは持ち続けるように。

 

 段々社会のなかに上手く溶けているな、と思える瞬間や時間も増えてきた。

 

 後はまあ、社会と一致する線と、詩世界のような、現実とどうかかわりがあるのか、自分でもよく分からない線と、そのどちらも行き来できるように。

 

 どっちの線もあること、どっちの線も切ってはならないと思うことで、生に緊張感をもたらすこと。

 

 世界と結びあっている部分と、全く結び合っていない部分と、そのどちらとも付き合える人間になっていくように。

 

 普通の文体で、普通に書いても照れなくなってきた。現実の一部であることが本格的に腹落ちしてきたためと思う。