もう一個先のレベルアップのために
──“Chance! & Revenge!”は本当にライヴで盛り上がりそうな曲ですよね。作詞・作曲は涼木シンジさんが手掛けられていますが、制作はどのようにして進んでいったんでしょう。
安月名:今回、涼木シンジさんにははじめて楽曲を提供していただいたのですが、今までにないポップなカラーでした。サビの「oh oh oh oh oh!」というキャッチーなフレーズで、皆さんと楽しめる明るい楽曲に仕上がりました。セリフのように歌ったり、クールな表情、キュートな表現、賑やかに切り替えながら歌ったりするのもおもしろい曲です。以前から「アニソン界の女優になりたい」という気持ちを発信しているのですが、そんな自分らしさも出せた楽曲だと思っています。
──「アニソン界の女優になりたい」ということですが、今回の楽曲のなかで演じている部分はありますか?
安月名:サビ直前に「なんてね?」という歌詞があるのですが、そんな可愛らしいことって普段あんまり言わないんですよ。すごくあざといじゃないですか。だから、どのテンション感がいいんだろうって。行き過ぎちゃうと、安月名じゃないんじゃないかとか。最終的には「おさまけ」のキャラクターの可愛いらしさをイメージして歌いました。
──演じるといえば、MVでは一人二役を演じられていますよね。
安月名:MVでは、クールな安月名と元気な安月名の二人を演じさせていただきました。今回のアニメもヒロインの二人が色々試行錯誤して、一人の主人公を取り合うという部分ではリンクしています。
──今回、不思議なストーリーですよね。
安月名:正反対な性格の二人の女の子が努力してイケメンの彫像を取り合うというストーリーになっています。ツッコミどころもあってコミカルなMVに仕上がりました。最後まで楽しんでいただけるような内容になっていると思います。「好きな人に振り向いてもらうために努力している女の子」というイメージを監督さんが提案してくださって。彼の前で可愛くいるために、裏で努力して頑張る女の子をMVで表現していただきました。
──サビに入るダンスも印象的でした。
安月名:今までは、感情を打ち出したコンテンポラリーなダンスが多かったんですけど、今回は皆さんと踊れるキャッチーで真似しやすい振りになっています。ライヴでは、ポイントポイントで私から伝えてお客さんと一緒にやりたいです。ギターを使ってのパフォーマンスもしたいですね。
──そしてジャケット写真は背中の黒い蝶の羽が印象的です。
安月名:ジャケットのコンセプトは、「おさまけ」のヒロインの志田黒羽ちゃんから、黒い羽根をモチーフにしています。サナギから蝶のように、美しい女性として羽ばたけますようにという想いを込めました。衣装も学園モノらしくチェックのアイテムを使いつつ、大人っぽいタイトスカートやピンヒールも取り入れて、ちょっと背伸びした可愛いらしい部分を出したいなと。ひたむきに努力して、自分を磨き続けるキャラクターたちに習って、私自身もしっかりとした女性になっていきたいですね。
──今回の楽曲は「何度だってチャレンジ&リベンジしていこう!」というテーマの歌詞ですが、気持ちを込めた部分はありますか。
安月名:サビの「一度きりでしょ」というワードが私はすごく大好きで、大切に歌っています。この言葉ってありきたりな言葉ではあるけれど、やっぱり「人生、一度しかないじゃん」みたいなことを言われたり耳にするたびに、頑張らなきゃ!と奮い立たせてくれる強いワードだと私は思っているんです。
──ちなみに、安月名さんはなにかリベンジしたいことはありますか?
安月名:リベンジしたいことは正直たくさんあります。インタビューやラジオで「もっとこういう表現すればよかったかな」とか「もっと伝えればよかったな」とか。些細なことかもしれないけど、チャンスをもらうたびにどんどんリベンジしたいことが増えていていきますね。
──安月名さんは、失敗するたびに反省するタイプですか?
安月名:反省は必ずします。必ずポイントポイントで反省点を探して、「これが今の自分なんだな」というのを認めてやることの繰り返しですね。やることリストみたいな感じで、ノートに「泣かない」とか「この歌詞が表現できるようになるまで練習する」とかそういうことを書いてます(笑)。ちゃんと修正してクリアしていくっていう感じで反省は毎回しています。もう一個先のレベルアップのために反省しているイメージですね。