印刷 約60人の子どもを受け入れている施設「平和村」。生後すぐに預けられた乳幼児たちに看護師が昼食を食べさせていた=ホーチミン市、古田写す最も汚染が激しい場所は仮処置としてコンクリートで覆われていた=ベトナム中部のダナン空港、古田写すベトナムの地図 米軍がベトナム戦争(1960〜75年)で使った枯れ葉剤の汚染除去作業が今年始まった。散布開始から50年。ベトナム政府によると、対象地域は米軍基地があった同国中部のダナン空港周辺の約29ヘクタール。費用の約3200万ドル(約24億円)を米国が援助し、2013年までの除去を目指す。全国に28カ所あるとされる高濃度汚染地域の除去には20年かかるともいわれる。 米軍は61年に枯れ葉剤を使い始めた。密林や耕作地に散布し、南ベトナム解放民族戦線の拠点をつぶす作戦だった。71年までに約7200万リットルを散布。がんや障害児の出産などの被害は2世代、3世代