「失敗学」で著名な畑村洋太郎氏(工学院大学教授,東京大学名誉教授)。「失敗」は隠すのではなく,新技術や新たなアイデアの創造に生かすべきであり,致命的な失敗を避けるための仕組みを取り入れていくべきという主張だ。2日目を迎えた開発者向けセミナー「XDev2008」の基調講演に登壇した畑村氏は,中越沖地震における柏崎刈羽原子力発電所や回転ドア,エレベータなどの事故を例に挙げながら,システム開発者が備えておくべき心得えについて熱く語った。 「設計の段階で想定外の事象をどれだけ考えられるかでシステムの強さは大きく変わる」--。回転ドアで小学生が亡くなった事故では,立ち止まった人がドアに押されてしまう,前に倒れてしまうなど,簡単に思いつく事象は考慮され,そのためにたくさんのセンサーを付けていた。しかしドアと柱の間に人が挟まれる事態は想定していなかった。「そうした事象は,確率は低くても損害額が大きいため
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