【6月23日 AFP】私たちジャーナリストは大ぼら吹きだと言う人たちがいる。だから私の南極取材の初日はふんまみれで終わったと言ったら、当然の報いだと思われるかもしれない。 ゴムボートを降りてよろめきながら、南極半島沖にあるピーターマン島(Petermann Island)のぬれた黒い岩に上がったとき、荷物を下ろせる場所はどこにもなかった。いい場所はペンギンに占拠されていた。平らな場所はとにかくすべて白と赤の、俗にいう「グアノ」だらけだった。つまり、ペンギンのふん、のことだ。 仕事に取り掛からなければならなかった。ペンギンの撮影に加えて、科学者やペンギンを観察している人たちへのインタビューもある。彼らはペンギンよりも捕まえにくい。岩だの雪山だのを越えて追いかけなくてはならないし、動き出す前にマイクをつけておかないと。一番きれいそうな場所に三脚バッグを置き、リュックも下ろした。ぬるぬるした地面