2000年に森首相(当時)が所信表明演説の中で「IPv6」について発言し、ソニー出井会長(当時)は「今後自社の製品はすべてIPv6対応する」と述べた。これをきっかけに、次世代インターネット技術IPv6は一気に世間から脚光を浴びた。あれから数年。IPv6は、あまり話題に上らなくなったと感じている方も多いだろう。現在IPのバージョンは4(IPv4)が主流であり、その需要は今でも増え続けている。現在、そして今後もエンドユーザがIPのバージョンを意識することはほとんどないだろう。しかし、目に見えないところでIPv6を導入するための環境は、着々と進みつつある。本稿では、IPv6の今について述べていく。 静かに進みつつあるIPv6への対応 まず、IPv6に関する最近のトピックを挙げてみよう。 1月30日に一般販売開始となったWindows Vistaは、IPv6が最初からONな状態で出荷されている(W