内閣官房の初代政府CIO、遠藤紘一氏は「自分のエンジンを持ってほしい」と霞が関の府省庁に向かって2年間言い続けてきた。各省庁の担当者、CIO、CIO補佐官、民間の支援者といった関係者はどう変わってきたか。遠藤氏の後継者をどうするのか。ITリサーチ大手、ガートナー ジャパンの日高信彦社長が質問した。 (構成は谷島宣之=日経BPビジョナリー経営研究所研究員、中村建助=ITpro編集長) 日高:日本で初めて、政府CIOという役職に就かれて、色々な改革を進めてこられた(『わからないからわかるようにしてくれ』参照)。とはいえ、遠藤さんだけでは改革を進められない。一人ひとりに「自分のエンジンを持ってほしい」と仰っていましたが、結局は人に尽きるということでしょう。 遠藤:霞が関の情報システムの問題は何かと言ったら、ご指摘のとおり、人でした。業務とITのことがある程度分かって、発注者としてあるレベル以上の