ロナルド・A・ノックスが著した、推理小説を書くにあたっての十の戒め 犯人は小説の初めから登場している人物でなくてはならない。又、読者が疑うことの出来ないような人物が犯人であってはならない。(例、物語の記述者が犯人) 探偵方法に超自然力を用いてはならない。(例、神託、読心術など) 秘密の通路や秘密室を用いてはいけない。 科学上未確定の毒物や、非常にむつかしい科学的説明を要する毒物を使ってはいけない。 中国人を登場せしめてはいけない。(当時の欧米における人種感の反映) 偶然の発見や探偵の直感によって事件を解決してはいけない。 探偵自身が犯人であってはならない。 読者の知らない手がかりによって解決してはいけない。 ワトソン役は彼自身の判断を全部読者に知らせるべきである。又、ワトソン役は一般読者よりごく僅か智力のにぶい人物がよろしい。 双生児や変装による二人一役は、予め読者に双生児の存在を知らせ、