靖国放火容疑者 韓国の引き渡し拒否は不当だ(1月6日付・読売社説) 日韓関係を損なう韓国司法の不当な決定だ。 東京の靖国神社の神門に放火した疑いで日本政府が韓国政府に身柄引き渡しを求めていた中国人容疑者について、ソウル高裁が「政治犯」と認定して引き渡しの拒否を決定し、容疑者は中国に帰国した。 容疑者の身柄引き渡しを巡っては、中国が政治犯としての処遇を求めて強制送還を公然と要求していた。日本より中国への配慮が強くにじみ出た決定と言えよう。 安倍首相が「韓国の対応は日韓犯罪人引き渡し条約を事実上、まったく無視したものだ。極めて遺憾で、強く抗議したい」と述べたのも当然である。 この容疑者は、昨年1月にソウルの日本大使館に火炎瓶を投げ込んだ罪で韓国で懲役10月の実刑判決が確定し服役した。取り調べ中に、一昨年12月の靖国神社への放火についても自供していた。 日本の施設を連続して狙った犯行の動機につい