「できない」を納得してもらうのは難しい。 なぜなら、あらゆる解決策を吟味して潰していかねばならないから。いっぽう「できる」ことを証明するのは簡単だ、解法を一つだけ示せばいいのだから。 たとえば、上司に「できません」と伝えると「できない理由を言え(俺が論破してやる)」と返される。無茶でも「できます」と言うほうが楽である(ただし、納期・コスト・品質そして健康が犠牲になる)。最近では小ずるく言い方を変え、「現実的ではありません」と理由を説明するようになった(これで説明責任が相手に移動する)。ビジネス上のたいていの問題は、カネか時間かで解決するが、常識的な時間内に解決するのは難しい。 ところが、世の中に、いくらカネと時間を注ぎ込んでも解決できない問題がある。荒唐無稽なファンタジーという意味で「できない」というのではなく、数学的な帰結として「できなさ」が証明されている問題である。『不可能、不確定、不
「マイベスト新潮文庫」を探すべく、書棚と脳裏を漁るのだが……出るわ出るわ、記憶からも積山からも怒濤のごとく、文芸、海外、歴史、冒険、ミステリ、ファンタジー、ドキュメンタリー、エッセイ……ありすぎて選べない。 だから、も一つ「しばり」を設ける。それは「徹夜小説」であること。ひたすら面白く、寝食を忘れて読みふけった鉄板を挙げる。くれぐれも、明日がお休みの夜を見計らって手にしてほしい。 ■「シャンタラム」 グレゴリー・デイヴィッド・ロバーツ 未読なら、おめでとう。「これより面白いのがあったら教えてくれ」という傑作だから。憑かれたように読みふけり、時を忘れる夢中本だ。(わたしは4回乗り過ごし、2度食事を忘れ、1晩完徹した)。巻措く能わぬ程度じゃなく、手に張り付いて離れない。とにかく先が気になって気になって仕方がない。前知識は邪魔、完全に身を任せて、物語にダイブせよ。 とはいうものの、蛇足気味に補足
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く