653億2000万円。2007年度の電波利用料の歳入額である。電波利用料は,いま話題になっている道路特定財源と同じく,使途が特定されている特定財源である。意識している人はあまりいないと思うが,少なくとも携帯電話ユーザーならば電波利用料を負担している。5兆円超の道路特定財源が注目されているが,電波利用料について考えてみたい。 電波利用料は,電波を適正かつ効率的に利用するための費用をまかなうことを目的に,無線局を利用する個人や企業などに一定の負担を求める制度である。1993年4月にスタートした。具体的な目的は,(1)電波の監視・規正および不法無線局の探査,(2)総合無線局管理ファイルの作成・管理,(3)電波を効率的に利用するための技術開発,(4)特定周波数変更・終了対策業務--などである(電波利用料制度のサイト)。 電波利用料はこのような活動に必要な費用を計算し,各無線局に割り振る。各無線局へ