物理学者の逆襲!?Entropixはわずか3億6000万パラメータで1000億パラメータ級の回答を引き出す!Claude-3でも間違う問題を360Mが正しく解く 物理学者たちがノーベル物理学賞をホップフィールドとヒントンが受賞すると知った時、まあまあ微妙な気持ちになったことは想像に難くない。 我々コンピュータ科学者にとっては、ノーベル賞は全く無縁なものだった。むしろ「ノーベル賞をコンピュータ科学者が取ることは永久にない」と言い訳することさえできた。コンピュータ科学の世界にはチューリング賞という立派な賞があるし、ノーベル賞よりも賞金が高かった京都賞は、アラン・ケイやアイヴァン・サザーランド、ドナルド・クヌースなど、コンピュータ科学者たちが堂々と受賞している。その割には本来マイクロチップの最初の設計者である嶋正利などが京都賞にノミネートされていなかったり、サザーランドの弟子であるアラン・ケイの
生命の起源と人工生命の研究分野は、生命の本質とその発生過程を探求している。両分野とも、「非生命」の状態から「生命」がどのように生まれるかを問うている。生命が出現するほとんどの基質に共通する特徴の一つは、自己複製が始まると同時に、その系の動態が大きく変化することである。 しかし、自然界で自己複製体がどのように発生したかについていくつかの仮説はあるものの、自己複製体が出現するための必要条件については、まだほとんど解明されていない。 研究チームは、単純なプログラミング言語や命令セットを用いて、計算環境における自己複製能力を持つプログラム(自己複製プログラム)が自然発生する過程を詳細に観察し分析した。この研究の中心となったのは、「Brainfuck」(BF)という極めて単純な言語を拡張した「Brainfuck Family」(BFF)と呼ばれる言語環境である。BFFでは、64バイトの長さを持つ13
「ブロックチェーンのトリレンマ」とは、2017年にイーサリアムの創設者ヴィタリック・ブテリン氏が提唱したもので、性能(scalability)、安全性(security)、分権性(decentralization)の3つにはトレードオフがあり、同時には2つまでしか成立しないことを表すものだ。ただし、あくまでも経験則であり、これまで数理的に表現されたことはなかった。 京都大学の研究グループは「ブロックチェーンのトリレンマ」を表現する数式を発見したと4日、発表した。具体的には、ビットコインなど、プルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work:PoW)型のブロックチェーンにおいて、安全性を下げるフォークという現象が起きる確率の逆数を「安全性の指標」とした場合に、その項と、性能を表す項、分権性を含む項、それら3項の積が一定である、つまり3項がトレードオフであるという数式を得たという。 なお、研
Steven J. Vaughan-Nichols (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 川村インターナショナル 2024-05-15 07:30 「Python」や「JavaScript」が学ばれるようになるずっと前、米国時間1964年5月1日の夜明け前の暗闇の中で、コンピューター史におけるささやかながら非常に重要な出来事がダートマス大学で幕を開けた。数学者のJohn G. Kemeny氏とThomas E. Kurtz氏がGeneral Electricの「GE-225」メインフレームを操作して、独自に考案した言語の最初のプログラムを実行した。その言語こそ、初心者向け汎用記号命令コード、すなわち「BASIC」だ。 BASICは最初に普及した言語ではない。その栄誉を得たのは、ビジネス分野では「COBOL」、エンジニアリング分野では「FORTRAN」だった。しかし、19
このコーナーでは、2014年から先端テクノロジーの研究を論文単位で記事にしているWebメディア「Seamless」(シームレス)を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 X: @shiropen2 フランスの量子コンピューティング・スタートアップ「Alice & Bob」などに所属する研究者らが発表した論文「Quantum control of a cat qubit with bit-flip times exceeding ten seconds」は「シュレーディンガーの猫」にヒントを得た量子ビットが、従来にない長時間にわたってエラーを起こさずに機能することを明らかにした研究報告である。 量子コンピュータは、従来のコンピュータでは解決できない問題を解決できると期待されているが、計算中にエラーが発生しやすいという問題がある。エラーを自動的に修正
ORANGE-4 プログラマーを目指すなら 機械語を学ぼう コンピューターの仕組みを 理解しよう ORANGE-4は4ビットマイコンボードで、 本体のみで機械語の学習ができます。 パソコンもキーボードもテレビも不要です。 4ビットマイコン(*1)はとてもシンプルで、 最初に機械語を学ぶのに最適です。 作成した機械語プログラムは 内蔵フラッシュメモリーに保存できます。 (電源を切っても消えません。) *1 大人の科学マガジン Vol.24付録GMC-4と 機械語レベルで互換性があります。 組立キット 価格 2,700円(税抜き) 公式ショップで販売中 TK-80互換機 ZK-80登場 【他に必要なものは?】 電源をご用意ください。 micro USBケーブルとUSBチャージャーかモバイルバッテリーが必要です。 どちらもスマートフォン用のものがご利用できます。 中学1年の1学期に2進数を教える
昨年から量子コンピュータ業界は大きな転換期に入りました。これまで人類には難しすぎるという量子コンピュータはみんなで四苦八苦しながら開発をしてきたと思います。具体的な沿革としては、 1、2012年に簡易型量子コンピュータみたいな量子アニーリングマシンが出る。 2、量子アニーリングマシンは2016年をピークに2018年ごろに廃れる。(デスクトップパソコンと大差ないことがわかる) 3...
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インタープリターを書いたことがない方向けに、四則演算といった簡単なものから始め、少しずつ機能を足しながら言語を拡張していくような本です。
NVMe関連規格の標準化団体であるNVM Expressは、ストレージ内でデータ処理を行うための業界標準「コンピュテーショナルストレージ」(Computational Storage)機能を発表しました。 「コンピュテーショナルストレージ」はデータ処理を行えるストレージ コンピュテーショナルストレージとは、その名前が示す通り計算機能を備えたストレージのことです。 基本的にストレージに格納されたデータは、ストレージから取り出されてメインメモリに読み込まれ、それをCPUが処理します。しかし大量のデータを処理する場合、大量のデータをストレージからメモリへと移動させなければなりません。 そこで、ストレージが備えているFPGAやプロセッサを用いてストレージ内でデータ処理が行えるようになれば、データをストレージから移動しなくて済むために高速な処理が期待できます。 そうしたインテリジェントなストレージや
人気連載『生成AIウィークリー』で取り上げている注目論文を見ると、そこに中国IT企業の名前が頻繁に登場します。 EC大手のアリババ(Alibaba)、ゲーム大手のテンセント(Tencent)、TikTokの運営元であるBytedanceなどが常に顔を出しており、画像・音声・アニメーションと、生成AIのあらゆる分野で中国に勢いがあることがわかります。 そんな中、テンセントがなかなか衝撃的な技術を発表しました。「PhotoMaker」という画像生成AIです。これでなければできない、というものではないのですが、「ファインチューニングの事前作成不要」「元画像が少なくても良い」のに、人物のアイデンティティを維持した画像を生成できるというメリットがあります。 これまでは既存の画像AIモデルに多数の写真を読み込ませて本人性を学習させたものから新たなAIモデルやその簡易版であるLoRAモデルを作ってきまし
ネットのアングラから生まれた「イーアック」 前回記事〈「AGI」は、人類を凌駕して「生存リスク」になりえるか…「OpenAI騒動」の背景にあった世界的な懸念〉で扱ったOpenAIのお家騒動では、AI規制派とAI推進派の対立がその理由として報じられ、最終的には推進派の声が上回った形で決着した。だがOpenAIの社外に目をやれば権勢を伸ばしているのは、むしろAI規制派である効果的利他主義の支持者たちではないか。それが前回の趣旨だった。 対して今回は、推進派として報じられた、シリコンバレーのAI開発現場から湧き上がった通称「e/acc(イーアック)」、「効果的加速主義」と呼ばれる動きについて触れてみたい。 AI規制派の効果的利他主義は、英語ではEffective Altruismと表記され「EA」と略されることが多い。対してAI推進派の効果的加速主義はeffective acceleration
未来から来た男 ジョン・フォン・ノイマン みすず書房Amazonこの『未来から来た男 ジョン・フォン・ノイマン』はその名の通りフォン・ノイマンの伝記である。1903年生まれの1957年没。数学からはじまって、物理学、計算機科学、ゲーム理論など幅広い分野で革新的な成果をあげ、史上最高の天才など、彼を称える言葉に際限はない。彼と同時代を生きた人物に、クルト・ゲーデルやアルベルト・アインシュタインなどそうそうたる人物が揃っているが、三人すべてを知る人物も、フォン・ノイマンが飛び抜けて鋭い知性の持ち主だと思っていたと語る。 実際、それが誇張表現ではないぐらい彼が一人で成し遂げたことは凄まじかった。その天才性は幼少期から発揮されていて、古代ギリシャ語やラテン語をマスターし、母語のハンガリー語だけでなくフランス語、ドイツ語、英語も話した。45巻の世界史全集を読んで、それから何十年も経った後でも第一章の
クレイジーピエロ 著 無から始める自作CPU CPUは作れる!!!!!!!!ご存知でしたか!!!?????? CPU、それは我々が暮らす情報社会の基盤となる魔法の石です。 世に存在する全てのソフトウェア、例えばゲーム、AI、Webサーバ、OS、これらは全てCPUが無ければ動きませんし、今や車や飛行機、家電にも全てCPUが入っている時代です。 そんな誰もがCPUに依存している時代にも関わらず、CPUについて理解を持っている人間は余りにも僅か、というのが現状です。 そんな今こそCPUを作りましょう。 CPUを作り、完全に理解する事で、CPUによって成り立つ技術を学ぶ上での、揺るぎない自信と確証を身につける事が出来るでしょう。 本記事ではCPUという究極のブラックボックスに光を当て、半導体やプログラミングの知識が無の状態から、CPUを作る事を目標としています。 必要な物 本記事の内容の99%はW
内閣総理大臣を務める岸田文雄氏は8月4日に会見を開き、「マイナ保険証」をめぐる混乱への対応、そして日本のデジタル化への決意を表明した。 まず、マイナ保険証については、2024年秋を予定する紙の健康保険証廃止、およびマイナ保険証へ一体化する方針を維持すると明かした。 一方で、マイナ保険証を保有していない人全員に資格確認証を発行し、その有効期間やカードの形状は現行の保険証を踏まえると表明した。 なお、2024年秋という紙の保険証の廃止時期については「国民の不安払拭が最前提」としたうえで、「さらなる期間が必要と判断される場合には必要な判断をする」とも述べ、延期に含みを持たせた。 岸田総理、日本のデジタル化へ決意(発言全文) 岸田総理はマイナ保険証への対応と合わせて、日本のデジタル化への決意を表明した。 ──以下岸田総理の発言(要約含む) 「2020年に私は党の政調会長としてコロナとの戦いの最前線
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