【ワシントン=尾形聡彦】国際通貨基金(IMF)は14日、世界各国の財政見通しに関する報告書を発表した。日本の債務残高の対国内総生産(GDP)比率は、2015年に主要国や新興国のなかで最悪の250%に達すると予測。現在5%の消費税を倍の10%に引き上げれば、毎年GDP比で2.6%分の増収につながると指摘。事実上、日本に消費税引き上げを提言した。 金融危機前の07年には、世界全体の1年間の財政赤字はGDP比0.3%にとどまっていたが、09年には6.7%に拡大。10年は6.0%、15年も3.3%と赤字幅が高水準にとどまると予測した。とくに日本を含む主要7カ国(G7)諸国では、15年時点の赤字が5.4%に上る見通しだという。 日本については、10年の財政赤字がGDP比9.8%に上り、15年でも7.3%と予測した。毎年の借金が積み上がった債務残高をみると、10年にGDP比で227%に上る見通しだ