このコラムでは、女性読者を対象に、センス(才能)ではなくスキル(技)としての発想力を高めるための方法を解説しています。技は繰り返し練習してこそ身につくもの。なので、まずは前回の復習から始めましょう。 前回まず紹介したのは、女性が新商品・事業開発に大きな貢献を期待されていることとその理由でした。ひと言で言えばそれは「女性が消費の大半を握る中で、高いユーザー理解力が高い開発力につながるはず」という考えによるものでした。 しかしそこには大きな落とし穴があります。市場や顧客をよく知っている者はそれゆえに、既存の「常識」に捉われやすいのです。それでは、常識的な(つまらない)商品・事業しか生まれません。 「常識」には3つの側面があります。「誰」「価値」「コスト」です。「誰」にどんな「価値」を届けるのか、それをどれだけの「コスト」で実現するのか。画期的な新商品・事業は、このどれか(もしくはすべて)の常識