ロウヒーローという生き方 僕は昔、ロウのストーリーが嫌いだった。ロウサイドのキャラクターの、口を開けば何かにつけて「神が云々」といった感じの台詞がとても嫌で、10代の頃は続編の『真・女神転生2』もそうなのだが、ロウルートでクリアしたことがなかった(する気にならなかった)ほどだ。 そのロウルートの水先案内人であるロウヒーローに関しては、ゲーム発売当時から賛否両論が多く、僕自身も、復活後のロウヒーローの、あの機械的な印象が好きになれずにいた。だが歳を重ねた今では、このロウヒーローのキャラクター性も“アリ”ではないかと思っている。 復活後のロウヒーローの台詞を読んでいくと、ロウヒーローは“自分の境遇をありのままに受け入れた者”として描かれている。少し言い方をかえれば、“運命を受け入れた”ということになる。だからカテドラルでの死に際でも、自分が神に捧げられた存在でしかないと気付いても、ロウヒーロ