2019年参院選の大規模買収事件で公職選挙法違反に問われ、公判で無罪を訴えていた元法相で衆院議員、河井克行被告(58)=衆院広島3区、自民党を離党=は23日、一転して選挙買収を認め、議員辞職を表明した。辞職に伴う補選は行われず次期衆院選に吸収される、与党にとっては望ましいタイミングとなった。野党は幕引きを許さないとして、自民党から河井夫妻側に提供された1億5000万円の使途などの疑惑追及を続ける構えだ。 自民党の佐藤勉総務会長は記者会見で、党への影響について「全くないとは言えない」と言及。公明党の山口那津男代表は「議員辞職はむしろ遅いぐらいで当然のこと。大きな政治不信を招いた責任を自らしっかり受け止めてもらいたい」と記者団に述べ、克行議員を突き放した。