野田聖子幹事長代行が4人目の総裁候補として告示日前日に緊急出馬表明し、自民党総裁選史上もっとも熱い戦いがスタートした。 自らの疑惑に蓋をするべく大活躍する前首相。総裁選は誰のためにあるのか… 撮影:TEN 10年ぶりの連絡も。電話攻勢が始まった 「どう?元気にしている。よろしく頼みますね」 「いま、忙しいかい? 一段落したらゆっくりメシでも食べよう。じゃ、よろしくお願いしますね」 「いろいろ大変だろうけど、頼りにしています」 自民議員の携帯電話が鳴る。発信者が表示される時もあれば、見知らぬ番号が表示される時もある。電話に出ると、やや甲高い早口が聞こえてくる。そして、せかせかと手短に話すと、すぐに切れる。 電話の主は安倍晋三前首相だ。 自民党議員の間で「安倍フォン」と呼ばれる前首相からの電話は、高市早苗元総務相が総裁選に正式立候補してから、日を追うごとに激しくなっている。 「正確に言えば、岸