倉田敬子国立国会図書館新館長インタビュー 編集・聞き手:関西館図書館協力課調査情報係 2024年3月31日付けで国立国会図書館(NDL)の吉永元信館長(E2263参照)が退任し、翌4月1日付けで倉田敬子新館長が第18代の館長に就任した。図書館と情報流通の在り方、デジタル化の時代における図書館の役割などについて、倉田館長にインタビューを行った。 ――倉田館長のこれまでの経歴についてお聞かせください。 本との出会いは、幼稚園で毎月1冊ずつ購入していた絵本を家で読むのを楽しみにしていた記憶から始まります。本格的に読書に目覚めたのは小学校高学年の頃です。図書委員も務め、学校図書館で毎日本を借りては翌日に返す日々を送るなど、常に本に囲まれていた子供時代でした。 大学では、慶應義塾大学法学部政治学科で、友人にも先生にも恵まれ充実した時間を過ごしました。ただ当時は、男女雇用機会均等法の制定前でしたので、