経営難に陥っている米金融大手シティグループが、傘下の日興コーディアル証券を売却する方針を固め、国内の大手金融グループに打診を始めたことが3日、分かった。入札となれば、証券業務の強化を目指す3メガバンクグループが応札する見通しで、金融業界の再編が加速しそうだ。 米政府から巨額の公的資金の注入を受けたシティは事業の整理・縮小を迫られており、1月に発表した再建計画で日興コーディアルを「非中核事業」と位置づけ、売却を示唆していた。 個人向け証券の日興コーディアルは顧客からの預かり資産が24兆8900億円(08年12月末時点)に上り、野村ホールディングス、大和証券グループ本社と並ぶ3大証券の一角。三菱UFJ、みずほ、三井住友の各メガバンクグループも証券子会社を持つが、日興の顧客基盤や110に及ぶ店舗網をいかし、総合金融グループとしての業務拡大につなげたい考えだ。 ただ、銀行大手は軒並み業績が悪