米アップルがスマートフォン(高機能携帯電話)の「iPhone」のデザインを巡って、韓国のサムスン電子を訴えたのは記憶に新しい。右の書籍の装丁には、アップルのiPhoneとサムスンのGalaxyが並べられている。タイトルを日本語に訳すと『真似するなら、きちんと真似しなさい』という意味になる。実はこの書籍は、拙著『模倣の経営学―偉大なる会社はマネから生まれる―』(日経BP社)の韓国版で、この3月に同国の出版社Seedpaperから出版されたものだ。 米国では、模倣をテーマとしたオーデッド・シェンカー・オハイオ州立大学経営大学院教授の著書 “Copycats”(ハーバード・ビジネス・スクール・プレス)が2010年に出版され、その和訳書『コピーキャット: 模倣者こそがイノベーションを起こす』(東洋経済新報社)が日本で話題になっているらしい。興味深いのは、シェンカー教授は、アップルは模倣からイノベー