携帯によるカンニングのウワサを、大学の教職員で聞いたことが無いなどという者はいまい。にもかかわらず、諸事情で見て見ぬふりをしてきた、というのが、実際ではないのか。それゆえ、いまどき、まともな大学、まともな教員なら、あんな百年一日の情報を問う問題ではなく、もっとまともな学問らしい問題の出し方を工夫するはずだ。 この手の学生の話をこれまで大学の教職員で知らなかったとすれば、よほど耄碌している。昨今の携帯電話なら、漢字や単語を調べるなど、あまりに容易だ。そうでなくても、ウェブにつながるのだから、ウィキベディアでもなんでも、簡単に見ることができる。やるやつがいないと思う方がおかしい。 ところが、試験のカンニングは、じつは、へたに摘発すると、その始末がものすごく面倒くさい。そもそも、学校たるもの、学生を信用しているのが大前提。「机間巡歩」して、試験監督が直接に「現認」しても、あくまで「推定無罪」だか