コンピューターゲームに関る活動をしていると、日本でのコンピューターゲームビジネスの成功を持ち上げ、国の戦略に組み込もうという話に出くわすことが良くある。国の支援が得られるならば非常に助かるので、心強い…はずなのだが、困ったことに未だかつてまともな戦略に出会ったことが無い。そもそもゲームビジネスに対する理解が話にならないレベルなのでむしろ不安を感じさせられるのだ。 先日もそのような理解で戦略を立て、しかもその不十分な戦略を国レベルの戦略としてしまう不埒な輩どもを発見した。一国の戦略を担うはずの彼らには猛省を促したいところであるが、なぜ彼らはここまで稚拙な理解と戦略しかないのか。思うところあるので書いてみたい。 他の業界に比べ酷すぎるゲーム業界モデルの認識 さて、先ほどの例で述べた、知的財産戦略本部コンテンツ専門調査会デジタルコンテンツ・ワーキンググループの第4回議事資料から、彼らの理解の素人
※このページの記述がiTunese Store内で販売されているアプリに無断利用され、無断で販売されています(著作権侵害)。現在、Apple社に連絡しております。 戦略に関しては、古今東西の最良の書が『孫子』であると思われる。クラウゼヴィッツの『戦争論』も孫子にはおよばない。ナポレオンは『孫子』を読み、実戦で生かしている。最近ではこれを「ビジネスに生かす」という観点から説かれているものもある。 当然、軍事戦略の基本を外すわけにはいかない。この基本を押さえずして技巧に走ったとしても、最終目標を見失い、目の前の小さな出来事に翻弄されるのが落ちであろう。 なお、『孫子』にはいくつかの版が発見されている。発見された中では最も古い形と思われる竹簡本をもとに書かれたのが、浅野裕一氏の講談社現代新書版であるが、これは全文解説ではなく、一部抜けている。その部分を金谷氏の岩波文庫版で補い、日本の一般書籍で手
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