ガベージコレクションのアルゴリズムと実装 中村 成洋, 相川 光, 竹内 郁雄(監修) 達人出版会 1,045円 (950円+税) GCについて初めて日本語で書かれた技術書です。前半部分でアルゴリズムをわかりやすく解説し、後半は複数の言語処理系の実装を読み解いていきます。GCの理論と実際の利用方法を学べる書籍です。 内容紹介本書は次の2つのテーマを扱います。 GCのアルゴリズム(アルゴリズム編)GCの実装(実装編)アルゴリズム編では、これまでに考案されてきた数多くのGCアルゴリズムの中から、重要なものを厳選して紹介します。伝統的かつ基本的なものから、やや高度なアルゴリズムを選定しています。GC独特の考え方や各アルゴリズムの特性などを理解していただくのがアルゴリズム編の最大の目的です。 実装編では、筆者らが選定した言語処理系のGCを読み進めていきます。アルゴリズム編では理論をしっかり学び、実
ポール・グレアム「普通のやつらの上を行け」 普通のやつらの上を行け ---Beating the Averages--- ポール・グレアム氏は「普通のやつらの上を行け」(上記参照)というエッセイで、言語の選択の重要性(とLisp推し)を述べている。 かんたんにまとめておくと、彼の会社は開発言語にLispを採用したため、ライバル会社よりも高速にWebサービスをリリースでき、商業的に成功したという話だ。 Lispは難解だが強力な言語で、ハッカー御用達の言語とよく言われる。難解で習得者が非常に少ないため、使用しているライバル会社がほとんどなかったわけだ。 Lispを採用するかどうかはともかく、言語の選択が重要であることについては、私は完全に同意する。 これは当たり前のことを言ってるようで、意外とそうではない。「どの言語でも、たいして変わらない」という認識もけっこう根強くある。 最初の学習言語は何
はじめに 技術を学ぶというのはすごい個人差のあることだと思います。 個人特性もあるし、興味の向く対象も違う。 組織にはいろんな人間がいる。 そんな中、いくら「技術力を学ぼう!」と啓蒙しても、 響かないことってありませんか。 最終的には人それぞれの問題にはなってくるのだけれど、 それって、現場ロックインが一因なのではないかなと思う。 現場ロックインの定義 「特定ベンダー(メーカー)の独自技術に大きく依存した製品、サービス、システム等を採用した際に、他ベンダーの提供する同種の製品、サービス、システム等への乗り換えが困難になる現象」をベンダーロックインという。 (Wikipediaより引用) 現場ロックインは僕の思いついた単なる造語で、 「特定のプロジェクトに特化した技術や顧客の事情を重視しており、 その他の現場に移動しても殆ど役に立たないローカルルールに依存している現象」を指す。 会社に対して
最近、本業のTaptripで新機能の開発やコードレビューの数が多くなってきた中、 やはりエンジニアに必要なのは説明能力だなぁと感じることが多々あります。 これは受託の場合は全然違うよと言われるかもしれないし、裁量のある環境だけの話なのかもしれないですが、あくまで自分の感じたこととして考えをまとめておこうと思います。 エンジニアは説明することが多い 開発職じゃないとピンと来ないかもしれないですが、何かを説明することって意外と多いです。 例えばバグ修正をする時に、一番理想的な修正をするとテストも含め2日かかるけど、暫定修正なら半日で終わるみたいな場合。 「ユーザーへの影響が大きいので暫定修正で直して、次のリリースで回収できるように調整します」みたいな説明をしたりします。 もっとコードレベルの話で言うと、例えばこんなやりとりをしたりします。 ほとんど伏せているのでわかりにくいかもしれませんが、
こんにちは、技術部 高井です。 春といえば、フレッシュマンの季節ですね。このブログを読む方の中には、明日からエンジニアとして新社会人になるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。クックパッドでも新しい仲間を迎えるための準備をしていたところで、その準備の一環として「新卒ソフトウェアエンジニアのための技術書100冊」というものを作成しました。 この100冊は、職業ソフトウェアエンジニアとしてキャリアを積むにあたって、読むべき技術書に悩んだら、まずはこのリストから選ぶとよいのではないでしょうかという提案です。 リストに多少の趣味や主張がはいっているのは、まあご愛嬌ということでお許しいただければとおもいますが、職業プログラマとして知っておくべき知識を網羅できるように心がけました。古典と呼ばれる名著についてはできるだけ取りいれ、独習が難しい難解なコンピュータサイエンスの教科書は避けています。これ
2015-03-07 某R社を5日でクビになった話 Hello,World!個人開発でぬくぬくやってきたエンジニアの僕が、縁あってエンジニアインターンし、5日目にしてクビになるという出来事があり、学びが多かったので綴りたいと思います。 ◼︎某社との出会い 焼き肉をおごるという企画で、スカウトが来て、オシャレでキレイな焼き肉屋さんでランチをしました。そこで、スゴイエンジニアさんに「このサービスのこの部分をこうしたほうがよくて、ここまで作ったので開発してもいいですか?みたいにすれば自分のやりたい開発ができるんだよ」と言われ、自分のエンジニアのイメージがガラッと変わって魅了されて、興味を持つようになりました。そのスゴイエンジニアさんは、今も憧れているスゴイ方です。カッコイイなと思っています。 ◼︎某社の技術責任者との出会い 会社訪問を予定していた日に、スゴイエンジニアさんにスゴイエンジニアさんの
Deleted articles cannot be recovered. Draft of this article would be also deleted. Are you sure you want to delete this article? 自分は普段ソーシャルゲームの開発に関わっていますが、群雄割拠のグリモバ全盛期にその開発を効率化するために社内ではいろいろな取り組みがなされました。そのひとつにアプリ別ではなく機能別のチームを作るということがありました。結果としてそれは失敗だったと言えるのでそのことについて書いていきます。 背景 当時のソーシャルゲームの主流はカードゲームで、クエスト・レイドをこなしつつガチャで引いたカードを合成して強化していくスタイルが一般的でした。そしてその多くがシステムはほとんど同じで見た目だけを変えた「柄替え」アプリでした。 その中で行われたのが二
ヤフー株式会社は、2023年10月1日にLINEヤフー株式会社になりました。LINEヤフー株式会社の新しいブログはこちらです。LINEヤフー Tech Blog こんにちは! マーケティングソリューションカンパニー(MSC)開発本部の小川雄大です。 昨年11月に子会社のクロコスからヤフーに移りまして、現在はヤフーで開発を行っています。みなさまどうぞよろしくお願いします。 MSC開発本部では、ヤフーが世界最強を目指してどう取り組んでいくかについて議論する会を毎週開催しています。今回はそこで今年の1月に僕が発表した「世界最強のソフトウェアアーキテクト」について公開したいと思います。 今回はヤフーに入ってはじめての発表ということもありテーマをどうしていくかはかなり悩んだ部分なのですが、テクニックよりもアーキテクトが持つべきマインドを共有することが次につなげていく上で大切になると考えたので、多少抽
This document summarizes a microservices meetup hosted by @mosa_siru. Key points include: 1. @mosa_siru is an engineer at DeNA and CTO of Gunosy. 2. The meetup covered Gunosy's architecture with over 45 GitHub repositories, 30 stacks, 10 Go APIs, and 10 Python batch processes using AWS services like Kinesis, Lambda, SQS and API Gateway. 3. Challenges discussed were managing 30 microservices, ensur
3. ThoughtWorksアンソロジー ThoughtWorks社コンサルタント ● の 骨太なエッセイ集 様々な ジャンルを収録 ● DSL、プログラミング、設計、 マネジメント、ビルド、デプロイ、テス ト... オライリーさんブースで ● 絶賛販売中! 3
この記事はartima developerに掲載されている、Trygve Reenskaug氏とJames O. Coplien氏による記事「The DCI Architecture: A New Vision of Object-Oriented Programming」を、著作権者であるBill Bennrs氏の許可を得て翻訳したものです。本文内の図の著作権はArtima, Inc.に帰属します。(原文公開日:2009年3月20日) 要約 オブジェクト指向プログラミングはプログラマとエンドユーザの視点をコンピュータコードにおいて統一するものと考えられていた。この恩恵はユーザビリティとプログラムの分かりやすさの両面にわたる。しかし、オブジェクトは構造をとらえるのに長けている一方で、システムの動作をとらえることができていない。DCIはエンドユーザのロールに関する認識モデルとロール間の関係を
これは Pepabo Advent Calendar 2014 - Qiita の4日目のエントリです。 昨日は morygonzalez さんでした。明日は id:kitak さんです。 今日感じたことを書く。 プログラミングって自分なりのルールを築いていく作業だなあ、と感じた。 プログラムには必ずしも決まった答えがない。いろいろな書き方ができるし、いろいろな振る舞いが考えられる。 例えば、 「メソッドはどう分けるか?」 「このメソッドはどこに置くか?」 「例外を出すべきか?戻り値で返すべきか?」 「こういう場合は HTTP ステータスコードは何が適切か?」 とか、いい例が出てこないけど。 コードを書きながらそういうことを考える。そのとき、過去に同じ問題に遭遇したことがあって自分の中にルールができていれば、それに従ってコードを書けばいい。でもルールがない場合は?初めて遭遇する問題のときは
@@ -0,0 +1,37 @@ +http://martinfowler.com/bliki/SacrificialArchitecture.html + + +会議の席であなたは考えている。自分のチームが二年間かけて書いてきたコードのことを。そして決断に至る。いま打てる最善の手は、あのコードをすべて投げ捨てまったく新しいアーキテクチャを再構築することだ。死にゆくコード、それに費やした時間、自分が下し続けてきた判断。この決断は、あなたはどんな気持ちにするだろう? + +多くの人にとって、コードを捨てるのは失敗の証だ。ソフトウェア開発の探索的な性質を考えれば、わからない判断ではないかもしれない。けれど失敗には違いない。 + +ところが、いま書ける最良のコードは二年経ったら捨てるつもりのコードだということはよくある。 + +私たちは長命なソフトウェアとして偉大なコードを思
はじめに 僕がプログラミングを始めてから、もうすぐ12年になろうとしています。 この12年間、いろんな技術書を読んだり、仕事やプライベートでたくさんコードを書いたりしてきました。 最初に入ったSIerでは主にJavaを、前職の社内SE時代はC#をメインのプログラミング言語として使ってきました。 現在はRubyをメインで使っていますが、言語が変わっても、また何年経っても「これはあのとき学んだ知識が役に立ってるよなあ」と思う瞬間がときどきあります。 そこで今回はこれまでに読んだ技術書を一通り振り返り、「この本で学んだことは今でも役に立ってる」と思うものを17冊ピックアップしていきます。 おことわり (2014.09.29 20:00追記) このエントリのタイトルは「10年経った今でも役に立っている」という意味で付けています。「今から10年後まで役立つ」という意味ではありません。(紛らわしくてご
original: The introduction to Reactive Programming you've been missing (by @andrestaltz) (translated by @ninjinkun, reviewed by @ma0e) あなたはリアクティブプログラミングと呼ばれる新しい方法が気になっている。 勉強するのは大変で、良い教材がないのでさらに難しい。私が勉強を始めたときは、まずチュートリアルを探した。見つけたのは一握りの実践的なガイドだけ、しかもそれらは表面をなぞっているだけで、リアクティブプログラミングのアーキテクチャ全体像を構築しようとしてはいなかった。ある関数を理解するのに、ライブラリのドキュメントは役に立たないことがある。 これを見て欲しい。 Rx.Observable.prototype.flatMapLatest(selector,
Stack Overflowは、私が学習に役立ててきた多くのオンライン・コミュニティと同じように、自然と厳しくなってきました。第一にこれは、自己防衛機能です。子どもが初めて学校や託児所に入ると広大な世界にさらされて、 髄膜炎菌症を発症 して日々くしゃみやせきを繰り返しながら成長するのと同じような免疫システムです。常に好ましいことだとは言い難いですが、生き残るためには必要なプロセスなのです。 2年前に投稿された、下記の質問のことを考えてみてください。 あなたが新しく作ったプログラミングの業界用語は何ですか? あなたが作り、あなたの周りで使われるようになった、プログラミングの用語は何ですか?(他の人が真似して使っているのを聞いた、など)あなた独自の言い方が、職場内でのみ使われていたり、インターネット上で幅広く普及していたりすることもあるでしょう。 独自のプログラミングの用語、単語、言い回しを太
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