どう救う 戸籍のない子どもたち 2月20日 16時45分 自分は何者なのか、その存在すら証明できない。 出生届が出されず戸籍がないまま暮らしている「無戸籍」の人が全国に少なくとも533人いることが国の実態調査で明らかになりました。 銀行でも、そしてDVDを借りるときでも本人であることの確認を求められる時代。 無戸籍の人たちは自分が何者かを証明する手だてが一切なく、住む場所や仕事も限られ、医療などの行政サービスから取り残されがちになるなどさまざまな不利益を被っています。 どうすれば無戸籍の人を救済できるのか。 社会部の上田真理子記者が解説します。 “存在を認めて” 当事者の叫び 関東地方に住むアキさんに(仮名・32歳)私たちが出会ったのは去年の秋でした。 もの静かで礼儀正しいごく普通の女性というのが第一印象でした。 「私には戸籍がありません」。 自分の置かれた境遇を淡々と語り始