はじめに 一世を風靡したNECのPC-9800シリーズで、定番的な位置にあった音源ボード(いまでいうところのサウンド・ボード)に「PC-9801-86」ボードというものがあります。 このボードへ行きつくには若干の回り道があります。 主流にならなかった「PC-98GS」に搭載された各種機能から、コスト高の原因になり必須ではないと判断された各種機能を削除し、再構築された初代「PC-9821(あるいはPC-9821 MULTIとも呼ばれる)」が作られることになります。このPC-9821に搭載された音源機能をボードにまとめたものが「PC-9801-86」ボードです。一般に略して「86ボード」とも呼ばれています。 ちなみにPC-98GSに搭載されていた音源機能は「PC-9801-73」ボードとして製品化されていますが、当時の定価で98,000円と高価であり、広まることなく消えていきました。 PC-9