情けは人のためならず あなたは「情けは人のためならず」という言葉は、つぎのどちらの意味だと思っているだろうか。 (ア)「人に情けを掛けておくと、巡り巡って結局は自分のためになる」 (イ)「人に情けを掛けて助けてやることは、結局はその人のためにならない」 もし、あなたが20代、30代であれば、(イ)と答えたのではないだろうか。60歳以上の人なら、(ア)と答えている可能性が高い。 実は、この質問は2010年度に文化庁によって行なわれたものだ(平成22年度「国語に関する世論調査」)。本来の言葉の意味は(ア)の「人に情けを掛けておくと、巡り巡って結局は自分のためになる」である。しかし、この意味だと考えている人は、日本人の45.8%ということだ。全く逆の意味である(イ)の「人に情けを掛けて助けてやることは、結局はその人のためにならない」と思っている人も、ほぼ同じ比率の45.7%ということだ。2001