世界の名門大学や有名人の授業をインターネット上の動画で見られる時代がやってきた。海を渡らなくても、スマートフォン片手に科学や起業の手法などを学べる「ネット留学」だ。日本でも、大学や企業が教育動画の配信に乗り出しているが、お金を稼ぐ大きな「ビジネス」につながるかどうかはまだ分からない。 いま、ネット留学の世界でちょっとした「ヒーロー」になっているのが、モンゴル出身のバトゥーシグさんだ。15歳だった頃、米マサチューセッツ工科大(MIT)の講座をネットで受けて好成績を残したことをきっかけに、同大を受験。2013年に見事合格した。生まれた場所に関係なく、教育を平等に受けられる時代になったことを印象づけた。 MITは米ハーバード大などとともに、大規模公開オンライン講座(通称MOOC=ムーク)と呼ばれる教育サービスを展開している。自分のペースで原則無料の動画を見て授業を受け、メールなどで宿題を出すこと