アマビールとクレイマーは論文「進捗の法則」で、日々の小さな前進が社員の生産性を高めることを実証した。この小さな前進は、社会問題から個人の私生活にまで広く有効であることが多くの研究で明らかにされているという。 とても乗り越えられないような困難にぶつかったら、それを小さく分解するとよい。ミシガン大学の心理学者カール・ワイクの名著論文「小さな成功」によれば、大規模な社会問題は小さな単位に分解し、それぞれに達成可能な具体的目標を設定すべきであるという。たとえば失業問題のような大きな社会問題は、あまりに深刻なため解決不可能に見えるかもしれない。そのため、人は問題を避けて通ろうとするか、あるいは奏功するはずのない、ただ1つの壮大なる計画に行き着いてしまう。大きな問題を、小さいが最終的な目標へと続くステップに分解することで、恐れが減り、方向性が明らかとなる。そして早い段階で好ましい結果が生じる確率が上が