須田氏らが出した結論から言おう。 【結論1】PCで見るのとスマホで見るのとでは、消費者の広告や口コミに対する印象や評価が変わる。 【結論2】スマホには具体的な広告、PCには抽象的な広告のほうがより強く消費者に訴求できる。 以上の結論が導き出された背景には、ある“理論”の存在があった。須田氏がこの論文を書いた動機の1つでもある「解釈レベル理論」だ。 対象との“距離”の違いで印象や評価が変わる 「スマホかPCかというデバイスの違いが、消費者の反応や購買行動に影響しているのではないかと考え始めたのは2年前です。デバイスの違いに注目した研究論文を大量に読み込んで、『解釈レベル理論を使えば、スマホとPCで消費者の反応や購買行動を分析できるのではないか』とひらめきました」 そう須田氏が語るように、解釈レベル理論が前述の2つの結論を導き出す鍵となった。この点については法政大学経営学部兼大学院経営学研究科
