群馬大学(前橋市)と宇都宮大学(宇都宮市)が、2020年度をめどに共同教育学部の開設を検討している。少子化の影響による大学の機能低下が予想される中、地域の教員養成機能の維持・強化を図る。併せて群大は、文・理の垣根を越えた情報系の新学部設置といった改革も進める。 共同学部の設置は鹿児島大と山口大の共同獣医学部の例があるが、群大によると、共同教育学部は全国で初めてという。教員養成機能の統合は、04年の島根大と鳥取大の例がある。 少子化で全国的に教員需要が減るため、文部科学省の有識者会議が昨年8月、国立の教育大や教育学部に対し、教員養成機能の統合や、近隣の国公私立大での分担、連携などの対応が必要とする報告書をまとめ、文科省が各大学に21年度末までに結論を出すよう求めたことが背景にある。昨年10月以降、群馬、宇都宮の両大学の学長らが出席する協議会で話し合われてきた。 群大によると、共同教育学部…