防衛省統合幕僚監部は11日、ロシア軍の爆撃機や哨戒機など計6機が3方向から相次いで日本の領空に接近し、うちTU142哨戒機2機は同日午前から午後にかけての数時間にわたり、北方領土上空を通過してから千葉県沖まで南下して引き返したと発表した。いずれも航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)したが、領空侵犯はなかった。 ロシア軍機がほぼ同時に太平洋側と日本海側から接近することは珍しく、防衛省はロシア側の意図などについて分析している。 統幕によると、他にはTU95爆撃機2機が同日午前から午後にかけて、礼文島(北海道)北西沖から日本海上空を能登半島(石川県)北方沖まで南下して引き返した。また、同日午後にはIL38哨戒機2機が能登半島北方沖から日本海上空を北上し、奥尻島(北海道)北西沖からロシア方面に向けて飛び去った。