田母神氏は、幹部自衛官の教育機関である統合幕僚学校の学校長だったことがある。同氏はかねて戦争責任や安全保障に関する持論を表明していた。統幕学校で、政府見解、政府方針に反する「教育」が行われていなかっただろうか。この点も解明されなければならない。 それがあったかどうかが問題。私的な領域での思想信条などどうでもよい。 最大の問題は、ゆがんだ歴史認識を持ち、政府見解を否定する人物がなぜ、空自のトップに上り詰めることができたのか、ということである。田母神氏は空幕長就任後、空自の隊内誌に今回と同趣旨の文章を寄せていた。同氏を空自トップに据えた自公政権の責任は重大である。麻生首相の考えをぜひ聞きたい。 「ゆがんだ歴史認識を持ち、政府見解を否定する人物」など言い出したら、レッドパージみたいなことになる。いかようにも難癖が付く。そして結局は歴史認識は欠落せよが帰結される。思想を持つな、と。もつならこの思想