11月からビーフシチュー、豚肉しゃぶしゃぶおろしポン酢、鶏肉のチリソースかけ。12月には、きのこソースハンバーグ、タラのムニエル青しそソースも加わる。どこのメニューか、おわかりだろうか。大阪市立中学校で新たに、給食で出されることになった料理の数々である。 今年4月の1年生から、全員給食に踏み切った大阪市教委は、生徒らの不評に悩んだ。4割近くが残飯になる学校も出たため、メニューの改善に取り組み、夏休みには試食アンケートを行った。用意したのは、冷めてもおいしいと評判の病院食用レシピに基づいた12品。生徒らが肉料理4品を選び、それではバランスが取れないと、市教委が独自の判断でタラ料理を追加した。それが冒頭に紹介した5品である。 試食アンケートには生徒と保護者計約1500人が参加した。興味深いのは、保護者らに「素材の味が生きている」「だしが効いておいしい」と好評だった料理がことごとく、落選したこと