カミーユ・アンロは、映像作品《偉大なる疲労》で、第55回ヴェネツィア・ビエンナーレ(2013年)で銀獅子賞を受賞したことで国際的に知られるようになりました。近年ではニューミュージアム(ニューヨーク、2014年)、フォンダツィオーネ・メモ(ローマ、2016年)、クンストハレ・ウィーン(ウィーン、2017年)での個展を始め、世界各地の展覧会に参加し、注目を集めています。さらに今年の秋にはパリのパレ・ド・トーキョー全館を使った大型個展を予定しています。 アンロの制作手法は、映像、彫刻、ドローイング、インスタレーションなど多岐に渡っています。彼女は人類学、文学、博物学など幅広い分野からインスピレーションを受けており、知識が記録される方法、さらには知識が様々な文化を通じて変容する様子について、ユニークな見解を提示します。彼女がこのようなテーマを探究する背景には、「デジタル」の隆盛が、自然界から精神世