増田がまだ花も恥じらう乙女だった頃の話である。 会社の電話に「パ、パンツ何色ですか?」という1本のキモキモ電話がかかってきた。取引先さま専用の電話番号にどうやって辿り着いたのか分からないが、そのような電話に初めて遭遇した増田は令和にもあるのか!?と固まってしまった。 え、あと、え、とビジネスシーンでありえない返しをしているとたまたま増田の席の真後ろを営業職のおっちゃんが通りかかった。それに気付いた増田は「失礼します!」とテンパりながら保留ボタンを押し、藁にもすがる思いでおっちゃんに「お客様(冷静に考えるとお客様ではない)、パンツ何色とのことなのですがどうしたらいいですか!?」と聞いた。今思うとなんて質問だ。 おっちゃんは「おう!」と言いながら増田が持ったままの受話器をサッと取り、保留状態を解除した。そして......「パンツですか!黒履いてまっせ、黒!」と強めの関西弁と圧で、おっちゃん自ら