資生堂は現在、システムのグローバル統合プロジェクトを進めている。その狙いは、2017年に売上高で1兆円を達成するとの同社の経営戦略を実現するための、システム基盤の整備にある。このプロジェクトにおいて、IBMはパートナーとして参画。過去のグローバル企業へのERP導入経験を踏まえ、さまざまな面から同社のシステム構築に取り組む一方で、自身も真のグローバル統合企業を目指し、これまで15年の歳月をかけて進めてきた変革の集大成として、全世界規模でグローバル統合プロジェクトに取り組んでいる。資生堂とIBMの取り組みで共通するのが、システム統合を通じて、業務プロセスやデータを標準化する点である。 拠点ごとのシステムがグローバル化のネックに 企業のグローバル展開が加速する中、いち早く海外進出に経営の舵を切ったのが日本を代表する化粧品メーカーの資生堂である。その歴史は、1957年の台湾への進出にまでさかのぼり