1ヶ月、スマホを持ち歩くのを止めた私はなにより本が好きだ。私の目標は、死ぬまでに一冊でも多くの本を読むことである。そのためには集中力が要り、また本を読むための時間の捻出が必要になる。年齢と共に集中力は落ちていくだろうから、とにかく急がなくてはならない。頭が元気なうちにたくさん読まなくてはいけないし、「老後の楽しみ」などと流暢なことは言っていられないのである。長生きできるかどうかもわからないし、老後、たぶんそんなに本読めないと思う。さてどうすればいいかと熟考したが、やはり「携帯を携帯しない」以外の方法はないとの結論に至った。他に解決策がない。私の場合、たとえ電源を切っていても、スマホが近くにあるだけでダメである。がまんできずに触ってしまう。物理的に距離を置き、完全に遮断するしかないと悟ったのだ。 働いている会社の勤務形態が在宅から通勤に戻った3月上旬、携帯を携帯しない生活を始めて、間もなく1