地方への移住が注目されて久しい。新型コロナウイルスの影響によるテレワークやフリーランスといった働き方の多様化が進み、一過性のブームではなく定着したライフスタイルになった感がある。ただ、希望を抱いて移り住んだ土地で「都会風を吹かさないで」とくぎを刺されたら―。 福井県池田町の広報誌に掲載された移住者への提言「池田暮らしの七か条」が波紋を呼んでいる。「今までの自己価値観を押し付けないこと」「『どんな人か、何をする人か、どうして池田に』と品定めされることは自然」。赤裸々な文言に、インターネット上では「事前に説明するのは親切だ」と理解を示す意見の一方、「移住したくなくなる」といった批判が渦巻いた。こうした反応を町民はどのように受け止めているのか。地域住民と移住者が初めから良い関係を築くにはどうすれば良いのだろうか。(共同通信=西野開) ▽「多くの人の注目と品定めがなされている」 池田町は岐阜県と接
