ボットネットを形成・管理するツールキットとして目される「SpyEye」が、勢いを増し続けている。ユーザーが数回クリックするだけで金銭を奪い取れるような手口を実現できるほど機能性、利便性が高い点が特徴だ。本稿では、改めてこのツールキットをじっくりと確認しながら、「なぜこのようなツールキットが作成されたか」「どのような変化をとげているのか」といった点について見ていく。 SpyEyeは、適正価格で入手しやすいというだけでなく、機能面でもツールキット「ZeuS」を凌駕する多彩さを備えている。SpyEyeのコンソール画面を見ると、以下のような機能があることが分かる。 「Create task for billing」:収集されたクレジットカードに対して、金銭の請求を行う「Bots Monitoring button」:配下にあるボットPCの情報(バージョンやオンラインになっているかなど)を確認する