今年から、所得税が年収850万円超の会社員は増税となる。それは、給料に対して適用される給与所得控除が縮小されるからである。 そもそも、この所得税の改正は、2017年12月の「平成30年度税制改正の大綱」で決まっていた。そこでは、給与所得控除を10万円減らす代わりに基礎控除を10万円増やすとともに、課税前の給与収入が850万円超の人には控除上限を195万円とし、850万円より給与収入を多く得ても控除が増えないようにすることとしたのである。控除が減れば、税負担は増える。個々の増税額や詳細は、拙稿「『年収850万円超の人は増税』がなぜ妥当か」を参照されたい。 これが、今年から所得税が年収850万円超の会社員は増税になる改正である。そして、2021年には住民税にも適用されて、年収850万円超の会社員は住民税が増税になる。 それだけなら、他のメディアでも既に報じられている。しかし、この同じ税制改正で