漫画研究家、泉信行のお仕事報告です。 『美術手帖』ボーイズラブ特集への寄稿に引き続き、『ユリイカ』臨時増刊号の岩明均特集では、「その画はどこから生まれているのか―メディアの本質を問うための岩明均論」を寄稿しました。 アニメ版『寄生獣 セイの格率』と原作『寄生獣』の比較検討から始まり、「ウェットなアニメ版」と「ドライな原作版」という対照から、「アニメ化によって見えてくる漫画メディア」の本質を照らそうという試みをしています。 取り上げている岩明作品は『寄生獣』に加え『ヒストリエ』も含みます。 元々『ヒストリエ』の作品論は、2008年から2009年にかけて『Review House 02』と『ビランジ』という非商業の冊子で論じていたのですが、今回それをブラッシュアップして掲載する機会にもなっています。 タイトル通り、岩明均論としてだけでなく、「その画はどこから生まれているのか」「漫画を見るという