日本と米国の漫画は、要するに何が違うのか? 直感的には別物に見える「日本漫画」と「アメコミ」。かたや市場で圧倒的な存在感を誇り、かたや町に1件しかない専門店の片隅に置かれる存在になった両者を分けたのは「右から左」という文法だった! あらゆるジャンルの漫画家から絶賛される漫画演出の技法書『10年大盛りメシが食える漫画家入門』『カタルシスプラン』を刊行した樹崎聖氏が、特別寄稿で解き明かす。 「右」と「左」で読むものが違ってしまう 世界の漫画には、ザックリわけて3種類あります。 日本漫画「MANGA」、アメリカンコミック「アメコミ」、フランスやベルギーの「バンド・デシネ」。それぞれのなかにいろんな分野は混在するものの、大きく見れば内容も文法もそれぞれに傾向があります。 キャラクターとストーリー中心の日本漫画、芸術性重視のバンド・デシネ、実際にモデルがポーズをした写真を撮ってそこから描く写実絵ヒー