写真1. 《花を投げる男》 バンクシーが2005年、イスラエルの圧制による惨状が続くパレスチナでガソリンスタンドの建物の側面に描き残した直径2メートル以上の壁画。15年たったいまも現存するバンクシーの代表作で、多くの観光客が訪れている 撮影=鈴木沓子 2014年、バンクシー公認の版権管理会社であるペスト・コントロール・オフィス社は、《花を投げる男》を含む作品18点の商標権を登録していた。しかし昨年、バンクシーの合意なく作品の商品化やライセンス事業を行うフル・カラー・ブラック社がバンクシー側が商標権を取得した後にビジネスを行っていない点等を指摘、商標権に異議を唱えたことを機に、見直しが検討されてきた。今回の欧州連合知的財産庁(EUIPO)の決定によって、バンクシー作品の商標権をめぐる争いは、バンクシー本人側が敗れた恰好だ。 クリエイターの知財に詳しい水野祐弁護士は、バンクシー側が作品の盗用や