香港紙明報は23日、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で昨年9月に逮捕され、処分保留で釈放されたセン(センは擔のつくり)其雄船長のインタビューを掲載した。 セン船長は、尖閣諸島周辺で操業していたことについて「(尖閣は)中国の領土で、周辺で漁をしたのは初めてではなかったし、日本の艦艇に追いかけられたこともあった」と説明。衝突の経緯については「台湾方面に逃げようとしたが追いつかれ、日本の艦艇が突然、かじを切ってぶつかってきた」と主張した。 衝突後、中国船に乗り込んだ海上保安庁職員から「棒で殴られたり、蹴られたりした」とし、逮捕後の取り調べでは「眠ることを許されず、検察官から『お前のせいで日本の世論が乱されている』とののしられた」などと話した。(広州=林望)